最新調査情報

Trenders HOME最新調査情報 > トレンドリーダーFILE

トレンドリーダーFILE

旧トレンドリーダー紹介 vol.408
2008.10.31Fri

→BACK NUMBER

トレンドリーダー紹介 vol.408

今回は、ケンブリッジ大学大学院卒業後、国連(UNICEF、UNESCO)勤務を経て、現在国際イメージコンサルタントとして社会貢献分野で活躍中の森本宏美さんにお話を伺いました。

井越蘭香

森本 宏美
国際イメージコンサルタント
コーチ

PROFILE :

1977年大阪生まれ。
大学時代に、ジンバブエのNGOで働いたことをきっかけに教育と国際協力の道へ。
日本の民間教育機関で教師の経験をつみ、アジア経済研究所開発スクールで開発学、ケンブリッジ大学大学院で教育学部にて政治と教育を学び、南部アフリカのナミビア共和国のUNESCOとUNICEFにて働く。
2007年より、岸英光コーチのコーチング連続講座受講。コミュニケーションフォーラム2007東京主催。
また、国際協力に活かすために、外見からのアプローチである国際イメージコンサルタントの資格と、生年月日統計学である素質論インストラクター・アドバイザーを取得。各種セミナーを開催。
2008年8月、本来のフィールドである社会貢献・国際貢献での活躍を目指し独立を決意。HeroMe創立。
ビジョンは、「自分の人生の主役でありつづける人を世界に溢れさせる」こと。
イメージコンサルティングとコーチングを合わせたオリジナルメソッドで、利益よりも理念を優先する個人・NPO・企業のサポートを続けている。

●本当にお金がないの?

ケンブリッジ大学大学院卒業、国連勤務という経歴から、誠に勝手ながら、堅くとっつきにくいイメージを抱いていた。ところが、颯爽と現れた森本さんは頭の回転の速さを感じさせながらも、人を「受けいれる」オーラにあふれたチャーミングな女性だった。護身術セミナーを受けた直後だそうで、スッキリとした表情だ。
彼女は、大学時代に1年休学し、NPO団体のジンバブエでの国際協力活動に参加。そこでの経験が、今の彼女のベースになったという。
「最初、先生の仕事をしました。『教えに来てください』と頼まれるから、時間通りに行きますよね。ところがみんな遅刻はする、休む、やる気がない。私は、『この人たちは、教育の価値が全くわかっていない』なんて呆れていました。
そんなある日、私が働くNGOの街中あるに古着販売店で、売れ残った古着を捨てている事実を知りました。もったいないから、もらってきて村の集会所で安く売ってみたんです。そしたら、すごく人気で、すぐに売り切れ。『これはいけるかもしれない』と思って、また古着をもらってきました。次はいつ売りに来るのかと何度も聞かれましたが、『金曜の午前中くらいかな〜』と適当に答えただけでした。彼らが時間を全く守らないので、きちんと広報する必要性を感じてなかったんです。
金曜日の11時くらいになって、以前古着を売った集会所まで古着をトラックに積んで行きました。そうしたら、なんと黒山の人だかり!彼らは、朝9時くらいからずっと待っていたというのです。販売を始めたところ、いつもお金がないと口癖のようにいっているおばちゃんたちが、大喜びしながら、どんどんお金を出すんです!最終的に、売上金は3000ドル近くになりました。そして、そのお金を使って彼女たちが自主的にはじめた養鶏プロジェクトは、素晴らしい成果を出しました。
その時、彼らは本当にほしいものがあれば、お金も出すし、時間も守るし、知識も得ようと努力することを知りました。そう、当たり前のことなんですが、初めて腹に落ちたんです」

img

▲HeroMe - to change the world

img

▲ブログ『HeroMe - to change the world』

●彼らは全部持っている

「needとwantは違う。そして多くの場合、人はwantに従って行動しています。彼らのニーズを満たすことは必須ですが、彼らが心から『欲しい』と思わないと、結局うまくいかないし、続かない。ジンバブエの出来事で学んだこと。それは、『彼らは全部持っている』ということでした。能力も、知識も、経験も、技術も、人も、物も、お金も、熱意も、全部ある。いや、今はなくても、手に入れる力はあるんです。足りないものを探して援助する方法は、もうずれている、と私は考えています。
誤解のないように言いますと、紛争その他の社会的・環境的条件で、援助が必要な場合もたくさんあります。現場では、あらゆる条件下、規制の中で、優秀な人たちが、最大限の努力をしている。また、国際協力そのものが、政治や経済のコマになる事実もあるでしょう。
それでもやはり、『彼らは全部もっている』というコーチの立場から、私は国際協力に携わり続けたいんです」

img

▲就活生向けイメージアップセミナー

img

▲カラーの話もします

●1日3分の睡眠時間で

そんな彼女は、国際協力の教育分野でプロになるために、大学を卒業後、まずは日本の予備校に講師として入社したという。3年間、時には「1日3分睡眠」という厳しい生活を送り、プロの教師としての自信を得た彼女は、その後、国際協力の世界に戻ることを決意した。今度は政策レベルで仕事がしたいと考え、国連で仕事をするために、アジア経済研究所を経てケンブリッジ大学大学院に留学。その後、無事に国連で働いたのだが、そこでの仕事を通じて、彼女は自分が公務員には向いていないことを改めて実感したという。
「それよりも、ビジネスを通して国際貢献をすることに関心がありました。豊かな人が喜んでお金を払い、それが必要な人たちに流れるスキームを創りたいという想いを確認しました」
そしてそれを実現するために、帰国して必要なものを学ぶことを決めた。

img

▲使わないネクタイで社会貢献

●「お金がないからできない」はウソ

帰国後、岸英光氏のもとで、コーチング講座に通いはじめた森本さん。その中で、イメージコンサルタントになることを考え始めたという。
「イメージコンサルティングは、社会貢献をスピードアップできると考えたんです。でも、資格取得まで、100万はかかる。『お金がないから無理。貯めたらやろう。』という考えが浮かんできたとき、友人のコーチにふと言われたのが、『お金を使って行動を止めてるんだね。』という言葉。それって、『お金がないからできないよ』と言っていたアフリカの人たちと一緒じゃないか?!とハッとしました。ここで私が止まってしまったら、もっと厳しい条件がある彼らに何も言えない。だったら『今、やる』と決めて、そこからお金を作ればいいと。

そこで、『私は試験に必ず合格して、イメージコンサルタントになります。私のビジョン達成のために、今年合格する必要がある。もし今出資してくれたら、資格取得後、一生無料であなたのコンサルティングをします。』という風に周りの人に営業することにしました。そうしたら、私の考えに共感してくれる人たちが10名出資してくれて、結局お金が集まったんです。彼らのサポートがあって、私はイメージコンサルタントになることができました」

img

▲インパクト東京
心と体で感じる、簡単・最強・有効の護身術!
すべての女性にオススメです

●憧れられるイメージづくりを!

2008年8月、コーチ&イメージコンサルタントに専念することにした森本さん。『Hero-Me to change the world』というコンセプトどおりに生きる決意をしたという。
「これから、NPOや社会起業家のブランディングに注力していきます。日本はNPOや社会起業といった分野はまだまだ微力ですし、憧れられるイメージからは遠いと思うんです。そもそも、利益でなく理念追求型なので、生活だって大変なことが多い。だからこそ、こういう活動は、見た目がよいことが実は大事だと考えています。社会的な問題だから、大勢の人を巻き込む必要がある。そんなときに、こういった活動が『格好いいもの』、『憧れ』として認識されると、もっともっと人は動くと思うんです。」
最近では、『BIG ISSUE』とのコラボレーションで『使わないネクタイで社会貢献』という元手ゼロから関わる人全員が利益を得るという、ユニークな企画もしている。企業にとっても予算ゼロ・90分でCSRになるというこの企画、より多くの女性に協力してもらいたいという。
「見た目の話ですから、女性の意見ってとっても大切。ぜひ、より多くの男性を巻き込んでもらいたいですね。素敵な男性が増えるのは、私たちにとっても嬉しいことですし(笑)」

img

▲HEIGO
海外セレブに人気の日本の美しいJAPANAIL
11月3日までイベントがあります。

img

▲HASUNA Jewellery
ダイヤモンドを仕入れた際には、お願いする予定

●アフリカの富裕層から貧困層へのお金の動きをつくる

「まずは、日本で『BIG ISSUE』とのプロジェクトを成功させて、支部のあるナミビア・ザンビア・南アフリカに導入したいですね。そして、土壌を築きつつ、アフリカの富裕層に向けてイメージコンサルティングを行い、その利益を社会貢献活動に回すことを予定しています。アフリカの富裕層は、とりわけ対欧米のビジネスに関わりますから、外見に対する意識は高い。それに、モテたいという人間の本質的な欲求にも合致するし(笑)、需要はあると思います」

●ストリートチルドレンが住宅問題を解決?!

そのお金をどのように使うのかとたずねると、「ダイヤのフェアトレード、日本的な美しいものの販売、そしてストリートチルドレンの不動産情報ビジネス!」と目をキラキラと輝かせて答えてくれた。
ストリートチルドレンの不動産情報ビジネスとは、全く聞きなれない言葉なのだが・・・。
「ストリートチルドレンの強みを考えると、何度断ってもお金をねだり続ける粘り強さ、強烈な仲間意識、行動力、体力、土地勘、警戒されにくさ、そしてなにより時間があるということ。これを活かさないのはもったいないですよね。
だから、彼らが義務教育を受けるサポートをすると同時に、放課後の課外活動として、ゲームの形で不動産紹介をやることを考えています。南部アフリカは、人口増加が続いていますから、都市部の特に低所得者層の住居問題はますます深刻化すると思うんです。子供達にはチームになって家探しをしてもらいます。依頼者の条件を訊き、1週間かけて家探しをしてもらい、最終的にはプレゼンする。依頼者に選んでもらえたチームは賞品をもらい、仲介料は、将来の奨学金・融資金としてNGOで管理運用しておく仕組みを作ります。
このゲームに勝つためには、自分たちの見つけてきた物件がいかに素晴らしいかを伝える必要があります。広さを測り計算する力、文字の読み書きの力、コミュニケーション力も必要です。こうすれば、勉強をやる意味が出てくると思うんです。これを窮めて、将来不動産情報ビジネスで独立できる子もでてくるかもしれません。何より、彼らは人のために役に立てることを知ります。住居がない子どもが、国の住居問題を解決するなんてパラダイムシフトですよね。本当にこれは面白いと思う!だから絶対にやります!」
これからやっていきたいことについて伺うと、信じられないくらいに沢山のアイデアがぽんぽんと出てきて・・・。わくわくしながら自分のビジョンに向かって突き進んでいる彼女の姿はまぶしかった。

●Are you true to yourself?

好きな言葉の1つに、Steve Jobsのスピーチがあるという。
 『自分のハートと直感に従う勇気をもつんだ。自分が本当に何になりたいかは、君の心と直感は知ってるよ。』
彼女は、自分に正直であることを大切にしていると語ってくれた。彼女自身、自分のビジョンをどのように見つけていったのか?とたずねると、「直感に従って生きてきたら、振り返るとそこにはビジョンがありましたね。自分の中から生まれてくるものなんだから、そこに間違いはない。でも、そんな自分に対して、愛する人が悲しんだり怒ったりする姿を見ることは、何よりも辛い。色々ありましたが、私が選んだ道は、誰よりも、自分を裏切らないこと。自分の人生の主役であることを、降りることはありません」と答えてくれた。

※大変恐縮ですが、トレンドリーダー紹介に登場された方に 弊社経由で連絡を取ることはできかねます。
 あらかじめご了承くださいませ。

Contents

↑Page Top