トレンダーズ、Xと共同で美容情報の実態調査を実施 第三弾は“ヘアケア”のX内トレンドを調査・分析
トレンダーズ株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:黒川涼子、東証グロース上場:証券コード 6069)は、Xと共同で、Xにおける美容情報の発信や検索に関する調査分析を実施しています。この度「日焼け止め」「美容成分」に関する調査に続く第三弾として、「ヘアケア」に関する調査を行いました。
ヘアケアプロダクトに関するXの投稿量、2023年は過去最多に
高価格帯市場の活況や韓国ブランドの上陸など、昨今のヘアケア市場は競争環境が激化しており、それに伴い各社がマーケティング活動を強化しています。そこで今回のトレンダーズとXの共同調査では、Xにおけるヘアケアに関する発話の実態やトレンドについて調査・分析を行いました。
まずはじめに、ヘアケアプロダクト(「シャンプー」「コンディショナー」「トリートメント」「ヘアマスク」のワードを含む投稿)に関するX内での投稿量について、過去10年間の推移を調査しました。
年間の投稿量推移を見てみると、2014年と2023年ではヘアケアプロダクトに関する投稿量は約1.3倍に増加しています。2016年から2020年は減少傾向にあるものの、2021年から再び増加傾向に転じており、2023年はこの10年間において過去最多の年間投稿量となっています。
この2021年からヘアケアプロダクトに関する投稿量が増えた1つの要因としてあげられるのが、ヘアケア専門家による投稿量の増加です。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自宅で過ごす時間が増えた美容師をはじめとしたヘアケアの専門家が、2020年後半頃からオススメの商品やヘアケアテクニックなどをXで紹介するようになりました。その影響によって美容情報に特化して情報発信をしている“美容アカウント”や美容に関するリテラシーが高く積極的に情報発信を行う“美容オタク”によるヘアケアプロダクトに関する投稿量も増加。そして2022年になると、ヘアケアリテラシーや美容リテラシーがそこまで高くない、“美容ミーハー”、“美容マス”層も自らの髪の悩みについて投稿したり、X内でヘアケアに関する情報を収集するようになったと考えられます。
プロダクト別の検索ボリュームは、「シャンプー」が「トリートメント」の約3.9倍
2024年4月21日から7月17日の約3か月間の、ヘアケアプロダクトに関する投稿量をプロダクト別に見てみると、「シャンプー」が最も多く、次いで「トリートメント」「コンディショナー」の順となりました。「シャンプー」の投稿量は「トリートメント」の約1.9倍でした。一方で同じく2024年4月から7月のX内の検索ボリュームを見てみると、「シャンプー」が「トリートメント」の約3.9倍と、投稿量以上に他プロダクトとの差が大きいという結果となりました。
「シャンプー」のX内検索における関連ワードを見てみると、「ブランド名」×「シャンプー」の検索数が全体の約27%を占めており(※)、ユーザーがX内での商品口コミを閲覧する目的で検索していることが伺える結果となりました。
※検索数1,000件以上のワードの検索総数を母数とした比率
髪の悩みに関するXの投稿量、10年前の約2倍に
続いて、「髪の悩み(「髪」×「うねり」「ぱさつき」「くせ毛」「ダメージ(傷み)」「枝毛、切れ毛」「臭い(頭皮)」「絡まり」「乾燥」「カラーダメージ(ヘアカラーによる髪ダメージ)」「アホ毛」のワードを含む投稿)」に関するXの投稿量について、同じく過去10年間の推移を調査しました。
髪の悩みに関するXの投稿量は2022年から急激に増加しており、10年前の2014年と2023年を比較すると約2.2倍にまで増加しています。ヘアケアプロダクトと同様に、美容ミーハー・美容マス層が髪の悩みについて活発に投稿したり情報交換したりするようになったことが要因と思われます。
さらに髪の悩みのワード別に、2023年の月ごとの投稿量推移を見てみると、4月には「うねり」が増加しており、8月には「ダメージ(傷み)」が突出して増加していることが分かりました。
4月には「うねり」、8月には「ダメージ」対策を訴求したPR投稿が一時的に増加しており、その影響により「うねり」「ダメージ」という悩みワードが投稿されたことが増加の要因といえそうです。
また髪の悩みに関する全体的な投稿内容の傾向としては、「乾燥×ダメージ」「ぱさつき×うねり」といったように、複数の悩みワードを掛け合わせた投稿が増えていることがあげられます。
一方で2024年4月21日から7月17日の約3か月間の髪の悩みに関するX内の検索ボリュームを調査したところ、「アホ毛」が最も多く約12万件、次いで「くせ毛」約7万件、「枝毛、切れ毛」約5万件という順位となりました。
検索ボリュームが最も多い「アホ毛」について、検索における関連ワードを見てみると、「スティック」「シャンプー」といったプロダクトのカテゴリワードやブランド名が多く、アホ毛の悩みの対策商品を探したり口コミを検索したりしている様子が伺える結果となりました。
今回の調査では、ヘアケアプロダクトに関するXにおける投稿量が特にここ数年で増加していること、また髪の悩みに関する投稿量は比率で見たところプロダクト以上に急増していることが分かりました。そして、プロダクト・悩みの両軸において、X内で口コミを検索して商品を探している様子が伺えました。その背景には生活者のヘアケア意識の高まりと、髪の悩みの多様化が大きく影響しており、企業がXをマーケティング活用する上では、生活者の多様化するヘアケアニーズに配慮することが不可欠といえます。
今後も当社はXと共同で、Xにおける美容情報の様々な実態やユーザーインサイトについて、調査分析を重ねてまいります。
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