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食卓メディア「おうちごはん」 2022年 年間食トレンド大賞&2023年食キーワードを発表 大賞は「完全食」&「米粉食」、2023年注目はネクストトレンド候補のアルコール&コーヒーなど

トレンダーズ株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:黒川涼子、東証グロース上場:証券コード 6069)が運営する、食トレンドや食卓アイデアを発信するWEBメディア「おうちごはん」は、「2022年 年間食トレンド大賞」および、2023年に注目したい食キーワードを発表いたします。

2022年振り返り: 物価高の生活者マインドへの影響、SNS×食の様相の変化とは

【おうちごはん編集部の2022年総観】

長引く世界情勢の変動に伴い、供給不足、物価高騰などの形で食を取り巻く環境も大きな影響を受けている2022年。特に下半期は、生活者の食に対するマインドが物価高による影響をおさえつつやりくりをすることに集中しました。同時に、多忙さが増す中で料理の時間はさらに短縮され、クオリティを担保しながらの手軽さや時短へのニーズが加速。それに対応するように、冷凍食品の充実や特化型家電の発売も見られました。

一方で、3年ぶりにコロナ禍による行動制限がない年明けが近づくにつれて、いまなお苦境に立たされている外食産業復調への期待も高まります。自宅で丁寧に料理を作る傾向は全体としてはしばらく落ち着き、外食や旅行食など「どこかに出向いての食」のヒットが来年は久しぶりに生まれるかもしれません。

【ソーシャルメディア×食の関係性の変化】

SNSが生活に深く根付き、SNSの投稿が発端となるヒットが生まれたり、レコメンドやハッシュタグ、検索が新たな食との出会いのリソースになったりと、ソーシャルメディアと食は常に密接な関係にあります。昨今の食とソーシャルメディアの変化としてまず挙げられるのはSNSのレシピサイト化で、InstagramやTwitterは特にその傾向が見られます。連動して、ちょっとした華やかさや非日常感を備えた食との出会い・発見という側面があった時期から、今は手軽な「今日のごはん」のヒントを得る場になっている様子が感じられます。

インパクトがあるインスタントな食のアイデアは、TikTokに代表されるショート動画での話題化が主流に。「すぐに真似したい」と思わせる臨場感が動画により強まっている一方で、多くの人がトライして投稿、それにより話題感が醸成されるというSNSの話題化のサイクルは変わっていません。

また、しばらく続いたハッシュタグによる食トレンドの創出という盛り上がり方はやや落ち着き、食のカテゴリや内容によって、ハッシュタグの広がりや活用の仕方に違いが見られるようになりました。背景には、SNSのユーザー層の変容や好まれるコンテンツ形態の変化、ユーザー行動の多様化も。さらにはアルゴリズムの進化などプラットフォーム側の変化も相まって、ソーシャルメディアでの食との接点、在り方そのものが過渡期を迎えているとも考えられます。

こうした流れをふまえ、「おうちごはん」編集部の「2022年 年間食トレンド大賞」では、本年特徴的だった、話題の食トレンドをピックアップするとともに、2023年に注目の食キーワードを予想し選出しました。

 

◆ 2022年 年間食トレンド大賞&SNSヒット賞:新ジャンルに期待大!SNSは多国籍な食が拡散

2022 年間食トレンド大賞】

「おうちごはん」編集部が選出する2022 年間食トレンド大賞は、「完全食(完全栄養食)」と「米粉食」です。2022年、特に下半期においては、ひとつのメニューやレシピが世間に大きく拡大する様子はさほど見られなかった一方で、今後の一大ジャンルとなりうる食品が広まったことが特徴的だったと言えます。

最近の日本での「完全食(完全栄養食)」は、健康を保つために必要な栄養素のすべてをバランスよく含んでいる食品を指します。2021年の完全食商品のヒットがきっかけで一般に知られ始めましたが、今年は各メーカーから多種多様な完全食が相次いで発売され、手に入りやすくなったことで勢いが加速。認知度も大きく上昇したことが感じられました。食へのこだわりを深める人と、食も効率化したい人、食への志向が二極化する中で、忙しい現代人の新たな食の選択肢としての土台が作られているフェーズとも捉えられます。

また、第二次ブームに沸いている「米粉食」。2009年頃の第一次ブームではパンを主流とした小麦粉の代替的位置づけでしたが、ここ数年は米粉で作ったもの自体のおいしさや、ノングルテンの選択肢として支持が広がっていました。小麦をはじめとした物価高騰の中で需要がさらに高まり、麺類や菓子類に加え、餃子やお好み焼きといった粉モノにも広がるなど、内食・中食・外食のすべてのシーンでの活用拡大が見られます。

物価高騰が叫ばれる中で、実は米の価格は近年下落傾向。消費量減が問題視されてきました。ここにきてのニーズの高まりが米粉市場の定着、そして米の消費量増への足掛けとなるか、期待が集まります。

SNSヒット賞】

今回は大賞に加えて、2022年下半期(7月~11月)の期間中、SNSでの投稿や言及が発端となるなど、SNSを中心に話題になった食を「SNSヒット賞」として選出しました。

 

「ライスペーパー」

米粉食拡大の流れも受けて、今年活用レシピが大きく広がったライスペーパー。生春巻きの皮として馴染みがありますが、SNSでは韓国の人気インフルエンサーが投稿した「ライスペーパー餃子」の話題感が日本にも波及。さらにそのアレンジレシピが登場するなど、新たなレシピカテゴリの可能性を感じる拡大ぶりです。
初めはヘルシーなダイエットメニューとして話題に上ったものの、健康志向だけでなく、中身が透ける見た目のユニークさやもちもちとした食感、癖のない味わいといった使いやすさで幅広い層に受け入れられており、今後もさまざまなメニューに展開されそうです。

 

「天才チーズケーキ」

Instagramのインフルエンサーによる投稿から初夏頃に一躍注目された、火も料理器具も使わない、市販の6ピースチーズとクッキーを組み合わせるだけで完成するチーズケーキ。おいしさはもちろん、ごく簡単な材料と工程、チーズの容器をそのまま使うといったアイデアに“天才”と賞賛の声が集まり、「天才チーズケーキ」と呼ばれるようになりました。

 

「ドリロコス」(Dorilocos

トルティーヤチップス「ドリトス」と、スペイン語で“クレイジー”を意味する「ロコス」を掛け合わせた造語で、Netflixの食番組を発端に、TikTokやTwitterなどのSNSでメキシコB級グルメとして注目度が急上昇。チップスの袋にすべての材料を入れて作るというライフハック的インパクトと、B級グルメならではのジャンキーさは、昨今のSNSを席巻するショート動画での表現とも好相性。独特の食感がやみつきになるという声が広がりました。

 

「新感覚ドーナツ」

各所でスイーツブレッドが話題になり、定番スイーツに新風が感じられた今期。イタリアの国民的スイーツの「ボンボローニ」は揚げパンに砂糖をまぶしてクリームを詰めたもので、コンビニスイーツとして展開されてTwitterなどのSNSで話題になりました。また、韓国の定番おやつでもち粉や米粉を使ったねじり揚げドーナツ「クァベギ」も注目を集め、クリームやフルーツをトッピングした進化系クァベギも今後ブレイクの予感。
一方日本では「新・生ドーナツ」が勢力を拡大中。数年前に流行したムースタイプとは異なり、ブリオッシュ生地を多めに使い、ふんわりとしたくちどけともちっとした弾力を楽しめる新食感のドーナツで、専門店も多数登場しています。ころんとした見た目や中に入ったクリームの様子がフォトジェニックで、SNSへの投稿が多数見られました。

 

◆ 2023年 食キーワード: 次期トレンド候補の飲料、ヒットの兆しが見えたムードフードなどに注目

2022年のヒットや食をとりまく情勢などをふまえ、今後注目したい、2023年の食にまつわる食キーワードを選出しました。

 

「ラム酒」

同じスピリッツのジンに続いて、アルコールのネクストトレンドとしてブームの兆しを見せるラム酒。日本でもラム専門のバーなどがじわじわと盛り上がりを見せています。ラムレーズンをはじめとして、ラムは日本人にとって馴染みがある味わい。昨年から今年にかけてヒットしたカヌレにも使われています。アルコール度数が強いイメージが根強いスピリッツですが、ラムは飲みやすい風味でアレンジの幅も広く、お酒をあまり飲まない人にも親しまれやすいポテンシャルがあります。スピリッツ市場が世界的に活性化している今、日本でもヒットの年となる可能性が感じられます。

 

「ベトナムコーヒー」

世界でネクストコーヒートレンドとして熱視線を受けている、コーヒー豆の生産量世界第2位を誇るベトナム生まれのコーヒー。濃く淹れたコーヒーに練乳をたっぷりと加えた甘くて濃厚な味わいが特徴です。コーヒーのトレンド発信地のひとつであるシアトルでは、ベトナムコーヒーをはじめとしたベトナム式ドリンクを中心に据えたカフェが増加中本国ベトナムの人気カフェのアジア進出もここ数年続いています。練乳味が好まれ、ラテアレンジなどいわばデザート風に楽しむコーヒーはすでに人気のある日本。これまではベトナム料理店などに限られていた味わいが、今後、さまざまなカフェで楽しめるようになるかもしれません。

 

「ムードフード」

ムードフードとは、自分の“ムード”=感情・気持ちを変えたり整えたりできる食べ物・飲み物のこと。明確な基準はまだありませんが、喜びやリラックス、緊張やストレスの緩和など、特定の“ムード”に働きかけるための材料が含まれていることが条件です。過去5年ほど世界的に注目度が高まってきた流れがついに日本でも花開きそうで、今年は睡眠の質向上のための乳酸菌飲料が大ヒットするなどの兆しが見られました。日本では現状、睡眠の質向上やストレスなどを和らげる食品・飲料とされていることが多く、機能性表示食品が主流。ストレス社会においてのニーズは十分な中で、今後、“ムード”の多様化と、それに伴う商品の拡充に注目です。

 

「家庭でフードロス対策」

SDGsへの意識が高まっていることに加え、物価高の影響を色濃く受けて、特に野菜などの生鮮食品を無駄なく使うための生活者の動きが加速。食材を「無駄にしないほうが良い」というこれまでの方向性が、「無駄にできない」というトーンに強まり、実質的な効果がある物価高対策として、フードロス対策を家庭で実践する人が増えています。コロナ禍で需要が急増したミールキットも、いまや家庭でのフードロス、物価高騰対策の一環として注目を浴びるほど。今後、食材をより無駄なく使うためのメソッド、レシピなどの情報や、テクノロジーによる解決へのニーズがますます高まりそうです。

 

【おうちごはんについて】

「いつものいただきますを楽しく。」をコンセプトに、毎日の食卓を楽しく彩るアイデアや情報・SNS食トレンドを発信するWEBメディア。公式SNSの総フォロワー数は約82万人となり(Instagram、Twitter、Facebook、YouTube、Pinterest、TikTok)、1万人以上の食関与度の高いSNSアクティブユーザー会員をネットワークしています。

・おうちごはん(WEB) https://ouchi-gohan.jp/
・おうちごはん(Instagram) https://www.instagram.com/ouchigohan.jp/

参考:2022年 上半期食トレンド大賞&下半期予測はこちら(2022年6月発表)

https://www.trenders.co.jp/news/2767/

 

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